子犬の時期は何にでも好奇心旺盛で興味がある時期です。
なんでも一度は口に入れてしまうのは人間の子供と一緒ですね。
万が一間違えて誤飲・誤食してしまった場合、飼い主は慌てないように正しい処置を知っておくことが大切です。
ここでは誤飲事故の実態と体験談を踏まえて、その後の対策についてもお話ししたいと思います。
覚えておくべき!誤飲・誤食の事故について
人間と犬が同じ空間で過ごす上で、安全に配慮することは飼い主の責任ですが、いくら予防していてもどんなことを起こすかを予測するのは難しいですよね。
例えば食べ物やそれ以外のものの誤飲・誤食といったことはどんなケースにも起こりうることです。
そこでこちらでは犬の誤飲・誤食に対する認識を改めて深掘りしたいと思います。
誤飲の事故は全国で20万件
特に誤飲・誤食が多いのは子犬の時期だそうですが、成犬になってもその危険が無くなった訳ではありません。
アニコム損保のデータによると、誤飲による1年間の報告件数が5,708件にも達しており、罹患率で示すと全体の1.7%にあたります。
ペットフード協会の調べでは、全国に11,936 千頭の犬が飼育されていると言われているから、この割合で単純換算すると、なんと年間 20万件以上もの誤飲が全国で発生していると推測されています。
私もこの件数を知った時は、“こんなにも誤飲事故は多いものなのか”と驚きを隠せませんでした。
どんな時期に事故が起こりやすいのか?
時期的なものは事故に関係あるの?と私も思っていましたが、獣医師によるアンケートによると、時期によって相談ケースに偏りがあるそうです。
季節性はあるように感じますか? | ・特に感じない 78% ・クリスマスに多い 14% ・お正月に多い 13% |
この時期に発生率が高い理由としては、「冬休みで家族が家にいる時間が長い」、「来客が増える」、「大掃除や年越し準備などで愛犬から目を離してしまう時間が増える」などが要因として考えられており、特に飼い主は注意する必要があります。
発生件数はだいたい月で約1〜2件程度というアンケート結果となっています。
犬がよく口に入れてしまうもの
犬は基本的に何でも口に入れてしまいますが、小さいものや壊れやすいものは特に誤食しがちです。
例えば小さいボタンや薬、観葉植物など、これは流石に食べないだろうと思っているものでも食べてしまうことがあります。
異物で一番多かったものがこちら。
異物ランキング | 異物名 |
1位 | ひも |
2位 | 靴下やタオル、雑巾などの布類 |
3位 | (団子や焼き鳥などの)竹串 |
4位 | 果物や梅干しの種 |
5位 | 石や砂 |
なんかどれも家庭に一つはあるものばかりで怖いですね。
紐はパーカーやパンツのウエストなどにもあって、噛むのが好きな子も多いのではないでしょうか。
他にも、ボタン電池、チョコレート、人間の薬、観賞用のユリなんかも毒性が強く、ワンコが死亡したケースもあります。
意外と道端に生えている草木でも、犬にとっては毒性の強いものも数多くありますので、知っておくと回避できると思います。
▼ワンコにとって毒性のある草木一覧
なぜ誤飲してしまうのか?その原因は?
それにしてもなぜ犬は誤飲や誤食をしてしまうのでしょうか。
様々な理由がありますが、ケースとして「誤飲誤食」「誤嚥」「盗食(盗み食い)」「拾い食い」があります。
友人のトイプードルも洗濯を畳んでいる時に、下着を丸呑みしてしまったというケースがありました。
口の大きさより大きいものは、まさか飲み込まないだろう!という考えは危険です!
もし誤飲・誤食してしまった時の対処法
仮に万が一の事態に陥ってしまったらどうすれば良いのでしょう。
小さな物であれば腸を通って便として出てしまうこともあります。
しかし大きな物になると胃や腸に引っかかって苦しい思いをすることになります。
症状としては激しい嘔吐、食欲不振、下痢、呼吸困難などが多くみられますが、意外と無症状という場合もあります。
まずは気道を確保する
動物病院に連れて行くことが第一条件ですが、その前に異物が 気道を塞いでしまい、窒息してしまう可能性がある場合には応急処置が求められます。
異物が口から見えているのであれば、舌を引き出して気道を確保し、ピンセットなどで異物を取り出すことです。
頭を下に向けて背中を押して吐き出させることも有効です。
オキシドールorトラネキサム酸で吐き出させる
まずは触診や腹部のレントゲン検査、エコー検査、バリウム検査(造影検査)、内視鏡検査、血液検査などが行われます。
動物病院で、犬に対して一番使用されていた催吐剤は、「オキシドール」46%、続いて「トラネキサム酸」38%、「食塩」9%になります。
状況な異物がどんなものかにもよると思うので、必ず個人での使用は避けて、獣医師の処置に任せましょう。
催吐剤を使用しても吐き出せない酷い場合には大きな開腹手術が必要になります。
100%自己負担となる為、思わぬ高額な出費になり家計を圧迫する可能性もあります。
定期的に家計を見直し、ペット保険が本当に必要かどうか検討しておくのもよいでしょう。
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ちょっと目を離した隙には要注意!
6割以上の飼い主が「ちょっと目を離したすきに」、「 あっと思ったときには、もう遅くて」という話をするそうです。
普段から注意はしているけど、24時間ずっと近くで見ていることは難しいですよね。
事故を防ぐにはどのような手段が有効なのでしょうか。
住環境に危険なものを置かない
上記で挙げたような危険物や飲み込んでしまう恐れのあるものを、ワンコの手の届くところに置かないことが重要です。
また、おもちゃは飲み込めないサイズの一回り大きいものにすることや、ガムなどのおやつをあげる際は、飲み込めるサイズまだ食べたら一度取り上げて小さくしてから改めて与えるという事もいいでしょう。
拾い食いさせない為のしつけ
散歩中の拾い食いを許してしまうと常習化してしまい、飼い主が見てないところでも異物を飲み込む悪いクセがついてしまいます。
拾い食いをしそうなモノの近くを通らないのはもちろん、食べてしまったらしっかり口から取り除きしつけするようにしましょう。
まとめ
うちのROYも気づかないうちに、ぬいぐるみの中綿を沢山食べてしまい、吐き出した経験があります。
大事には至りませんでしたが、飼い主としてはヒヤッとする瞬間です。
誤飲しても無症状の場合もありますので、かかりつけの先生に診てもらうように心がけています。
皆さんと共にこれからも愛犬とのより良い生活向上に向けて努力していきたいと思っています。